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ピボットポイントトレード・ガイド

リチャード・コックス trader
Updated 26 Nov 2020

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トレーダーとしてのゴールは何かというと、とある市場でエクイティを購入し、別の市場で購入価格よりも高く交換することで利益を得ることになります。そしてトレードでは、チャートで売り手と買い手が引き寄せ合う箇所を見極め、成功率を前もって定義できるようになることがゴールです。でも、売り手と買い手が引き寄せ合う箇所なんて、どうしたら分かるのでしょう?素晴らしい質問です。よくぞ聞いてくださった。ピボットの力を学ぶ準備は万端ですね。

そもそも、ピボットとはなんなのでしょうか。ピボットポイントとはテクニカル指標や計算方法で、複数の時間枠で相場の全体的なトレンドを定義するために使用されるものです。ピボットポイントそのものは、高値・安値・終値それぞれの前回分トレードセッションから出した平均値です。ピボットポイントが定義された後、ピボットポイントよりも上でトレードすることをブル傾向と言い、ピボットポイントよりも低くトレードすることをベア傾向と言います。

ピボットポイントトレード・チュートリアル

ピボットポイントは各指標のベースとなる部分もありますが、ピボットポイントに基づいた計算により予測された支持線・抵抗線などの情報も含まれます。こうしたレベルが株価の支持線・抵抗線に到達するかどうかをトレーダーが視覚的に確認できるわけです。株価がこれらのレベル間を変動した場合、価格変動がどの方向に向かっているのかがトレーダーはすぐ分かるようになります。

そう言われて、こう考えている方もいるかもしれません。新しい用語があり過ぎる。もっとかいつまんで説明してほしい。ピボットはこれまでに売買のあった地点にあるコンピュータのアルゴリズムのことです。最近の市場での売買のほとんどはアルゴリズムにより行われています。短めの時間枠では日中のトレードについて定義したり、長めの時間枠ではスイングトレードについて定義したりすることがあります。この時間枠が長いほど、ピボットは強さを増します。

歴史は繰り返すとは限りませんが、韻を踏むことはあります。トレードの歴史は実際繰り返されており、トレードの歴史を理解していないトレーダーは自分のポテンシャルをフルに活用できていないことになります。実際、トレーディングの法則の多くは、普遍的な真実に基づいているのです。一日として同じトレード日はありませんが、すべてのトレード日は過去に行われたトレード日の複製であるとも言えます。読んでいるだけで頭がくらくらするかもしれませんが、これは成功しているトレーダーのほとんどが理解している不変の事実なのです。相場でトレードしている人は毎日変わります。名前も変わります。でも人間の心理は変わりません。それ故に、ピボットは良く機能するのです。

ピボットだけが、ご自身のトレードを必ず成功に導く魔法の弾丸ではありません。効率良い使い方を知っておく必要があります。どのような市場でトレードすべきなのかを決定できるという能力を持つことがとても重要なのは、これが理由です。ブル傾向のトレンドだった場合、相場のセッションは低めで開始、高めで完了します。トレード中の相場表示ティッカーは上昇し、一つのピボットから別のピボットへ変動とするモメンタムも十分という仮定です。

ピボットポイントトレード・チュートリアル

これに達してピボットが290辺りで落ち着いたら、買いポジションを取ります。この後は、ストップロスがピボットを下回るまで買いポジションをキープします。この範囲でエクイティの市場が好機にある場合、トレードは通常ピボットからピボットの範囲で行います。つまり、一度エントリーして値動きがあったら利益目標に達する以前であってもトレール注文、もしくは手動で逆転のサインを監視します。画像に出ているトレードでは、次に来て持ち株や契約の一部を手放して残りは保持し続けるなどの処理が可能になる292.75近くのピボットの領域に到達するまで抵抗線には当たりません。この場合はごく短期間の回復があり、何度か修復を試みた後にピボットよりも上に回復、取引終了まで上昇を続けました。

ベア傾向のトレンドでオープンし、セッション高を経てその日の最安値近くでクローズしました。トレンドが出ている取引日は一つの方向に続けて推移することが多いことにも気づくかと思います。ベア傾向のトレンドにおけるピボットの使い方は次の画像をご覧ください。取引開始時にやや上昇、ピボットポイントの値が292よりも少し上をキープするのに苦労している様子がうかがえます。ピボットよりも下がり、バックテストに失敗したら売りポジションでエントリーします。現金セッション中に出たその日の最高値を超えたところにストップが設定されています。その後もピボットからピボットへトレンドが続きます。ピボットが289近辺まで来たらポジションのサイズを一部削るなどの処置も可能になります。289以上になったらストップという選択肢もあります。残るポジションはピボットが285まで落ちてから手仕舞いするか、より高いピボットのいずれかよりも上でブレイクするまで待つかのどちらかを選択します。

ピボットポイントトレード・チュートリアル

相場が活発に上下している場合はエントリーのポイントをレンジを決めてかかれば簡単です。しかし、一定の期間相場が横ばいを続けることもあり、そのような時は売り手も買い手も手が出せません。これを通常レンジ相場と言います。もみ合い相場とも言い、同じ値幅の行ったり来たりを繰り返し、売り手も買い手も手が出せない状態のことを意味します。これはほとんどピンポンのようなものです。対戦相手にボールを打ち返し、ボールが宙に浮いている間、相手にボールを打ち返すベストな機会を得るためどのポジションを取るのかを模索します。買い手は値幅の底にポジションを置き、株価が値幅の天井に近づくことを期待します。逆に売り手は値幅の天井にポジションを置き、株価が値幅の底に近づくことを期待します。

その日の値幅がどこまでなのかの確認にてこずることもあります。そんな時は以下の画像のようにピボットがその作業を簡略化してくれます。\3007.50以下のギャップダウンでオープン、ピボットよりも上になった段階で買い戻しました。株価は\3015圏まで戻りましたが、その後また\3009まで値下がりします。買い手はトップピボットまでの価格再上昇を試みますが、売り手が事態を掌握し、ロワーピボットまで価格を下げます。このロワーピボットで再度買い手が介入し、今回は価格をピボットの上だけでなくそれ以上にまで押し上げますがその後またトップピボット以下まで値下がり、売り手はロワーピボット近くまで値下がりさせました。

ピボットポイントトレード・チュートリアル

なぜピボットがそこまで重要なのか。チャートに現れている需要と供給の領域がどこなのかをつぶさに表示してくれるからです。エントリーポイントと手仕舞いポイントはアルゴリズムにより制御されています。また、リテールトレーダーが反転が起きるかもしれないことを探っているということでもあります。

まとめ

  • 領域の定まっているティッカーを選択します。これはトレーディングプランにフィットするATRの範囲に株式があることを意味します。ATRとはアベレージ・トゥルーレンジのことで、トレード日の値動きの大きさを測るものです。
  • 値動き促進するものは何か。トレードの開始から完了までの期間が短い時、これは特に重要です。トレーダーの中には数日間ポジションをキープすることを好むスイングトレーダーもいますが、日中にトレード開始・完了したり現金セッションの取引きのみを行うトレーダーもいます。トレード期間に見合う刺激剤が見つかったら、準備は完了です。これは通常の株式におけるテクニカル変動としても機能します。
  • 戦略はどのようなものか。トレンドトレーダーは(トレンドはあなたの友達なのでおススメです)ピボットをトレードへのエントリーポイントや利益確定時期への確証として使います。これは画像01*と02*に表示されたとおりです。逆トレンドのトレーダーの場合は、見据える場所が大きく違ってきます。一定期間のトレンドでモメンタムが枯渇した後の価格変動の逆転が見るべき場所です
  • チャートでピボットを見つけてください。ピボットが見つかったら、価格がピボットに到達するまで待ちます。ピボットに価格が到達したら、価格がピボットにどのように反応するかを見ます。これはとても重要です。ピボットに到達したからと言って、ポジションに飛んでいいということにはならないからです。価格の反応を待ってからそのポジションを取れるかどうかを決めるのです。トレーディングプランに従って実行することがカギとなります。個人的には標準ピボットでは自分の思うレベルに達していない部分があるため、自分でピボットスクリプトを書いて成功率を40%ほど高めることができました。同時に、株式が最高値更新・最安値更新した際に領域も制限なしになっています。ケーキをアイシングで覆いたい場合は、ローソクの構造やピボットポイントで起きるトレードのパターンも考慮する必要がありますが、それはまた別の記事で。

記事監修者プロフィール
渡辺 智


某メガバンクに11年勤めておりプライベートバンカーなどをしていました。現在は保険会社に勤務をしております。投資歴は、投資信託、外貨預金、FX、株式などです。
ライター歴は5年です。分かりやすさをモットーに執筆しております。
【保有資格】
・FP1級
・日商簿記1級
・銀行関連資格(証券外務員内管など)
・証券アナリスト
【経験業務】
・プライベートバンカー
・資産運用コンサルティング(投資信託、保険、債券、外貨預金など)
・融資関係(アパートローン、中小企業融資)
・カードローン、クレジットカード営業
・新サービス企画(投資信託電話約定サービス)

リチャードは、金融市場で20年以上の経験があり、CNBC、NASDAQ、Economy Watch、Motley Fool、Wired Magazineで記事を執筆しています。